20代も後半に差し掛かると、だんだん気になり始めるほうれい線。
ほうれい線が目立ってくる年齢には個人差がありますが、早いと20代前半から気になり始めるという方もいらっしゃいます。
でき始めの薄いほうれい線でも油断して放っておくと、年齢とともにどんどん溝が深く刻まれてしまい、いつの間にか口元まで伸びてくっきりと目立つようになってしまいます。
ほうれい線の有無で、実年齢よりも老けて見えるだけでなく、メイクで隠すことも難しくなるので、女性にとっては厄介な悩みの種の1つですよね。
でも、安心してください。
ほうれい線の原因を知り対策を講じることで、気になり始めのほうれい線を目立たなくすることも十分可能なので、できてしまったからと諦めることをやめましょう!
ほうれい線ができる4つの原因
加齢による皮膚のたるみ
ほうれい線は、鼻の両脇から口角の横にかけて伸びる線のことを指しますが、これはシワではなく、頬の皮膚がたるんで下がることによって現れる、頬と口周りの境界線です。
若い頃は、皮膚の内部にあるコラーゲンやエラスチンが、一定の間隔で網目状に張りめぐらされることによって皮膚を支え、弾力性を保っています。
しかし年齢を重ねていくうちに、コラーゲンやエラスチンを生成する力が衰え、表皮を支えられなくなり、肌の弾力が低下し頬がたるんでほうれい線となってしまうのです。
紫外線によるダメージや乾燥
紫外線によるダメージや肌の乾燥も、ほうれい線ができる大きな原因です。
紫外線は、肌のハリや弾力をキープする役割を持つコラーゲンを破壊します。紫外線対策を何もせずにいると、やがてコラーゲン不足となって肌のたるみに繋がってしまうのです。
また、紫外線は肌の乾燥を促進させます。
乾燥によって肌内部の水分が不足すると、キメが乱れて弾力も保てなくなり、肌はハリを失います。
ハリを失った肌は小さなシワができやすくなり、そのまま乾燥対策をせずにいると、次第にくっきりとした深いシワになって、ほうれい線として定着してしまうのです。
生活習慣の乱れ
普段の生活習慣の乱れもほうれい線の原因となりますし、健康で美しい肌のためにも十分な睡眠は必要不可欠です。
睡眠中には、肌のターンオーバーを正常に整える働きを持つ、成長ホルモンが分泌されます。睡眠不足になると肌のターンオーバーが乱れ、肌内部の水分保持力が低下し、たるみへと繋がるのです。
食生活の偏りも大きな原因です。
野菜や海藻、大豆製品などを積極的に食べないでいると、美肌には欠かせないビタミンやミネラルなどの栄養素が不足します。
また、炭水化物の摂りすぎや、お菓子やジュースなどの糖質を多く含む食品の摂取は、ほうれい線の原因となる糖化を招きます。
糖化を防ぐには、野菜から食べ始め、食べ過ぎに気をつけてゆっくりよく噛んで食べることも大切です。
また、長時間のスマホ使用による皮膚の垂れ下がり、パソコンを使用する時の前傾姿勢、喫煙、頬杖をつく癖など、普段の何気ない習慣によって、ほうれい線ができてしまう可能性もあります。
表情筋の衰え
表情筋の衰えも、皮膚がたるんでほうれい線ができてしまう原因の一つです。
表情筋の衰えは加齢によるものもありますが、普段あまり人と会話をする機会がなく、無表情で顔の筋肉を使うことが少ないと、表情筋が鍛えられずに衰えてしまいます。
ほうれい線の上あたりにある筋肉が衰えることで、顔の皮膚や脂肪を支えられなくなり、頬が垂れ下がってほうれい線となってしまうのです。
ほうれい線を薄くする4つの対策方法
ヒアルロン酸を注射する
加齢によるコラーゲンやエラスチン減少が原因のほうれい線の場合、ヒアルロン酸を注射するのが最も効果的で手っ取り早いです。
しかし、効果は半年ほどで切れてしまうことと、その度に美容皮膚科で注射をする必要がありため費用がかかるのがネック。
また、副作用のリスクも考慮しなければならないため、少し抵抗がある方も多いかもしれません。
徹底した保湿ケア
紫外線や乾燥が原因でほうれい線ができてしまったら、スキンケアを怠らず、しっかりと肌に潤いを与えることが大切です。
そもそもスキンケアの目的は「保湿」であり、お肌を正常に保つためには欠かせません。今までスキンケアを面倒に感じていた方は、これを機に正しいスキンケア方法をマスターしてくださいね。
化粧水は乳液やクリームをお肌に満遍なくぬるための土台作りの役目を果たしますので、少なすぎず多すぎず、適度な量で全体を軽く押さえ込みながらつけていきましょう。
角層が柔軟になるので乳液やクリームが浸透力し、保湿力も上がりますよ。
基礎化粧品を選ぶ際は、保湿やハリに効果的な成分が含まれたものを選びましょう。
セラミドやヒアルロン酸、コラーゲン、レチノール、ビタミンC誘導体が配合された化粧品がおすすめです。
生活習慣を整える
実は、スキンケアよりも生活習慣の方がお肌に与える影響は大きいのです。
外食やジャンクフードばかり食べていたり、睡眠を疎かにしたり、ストレスが溜まっていたり、運動不足だったり、これらの生活習慣ではお肌に悪影響を与えてしまいます。
予防という観点では生活習慣を意識して投資すれば、スキンケア以上の効果が得られると思って良いでしょう。
食生活で意識するポイント
食事で意識すべきポイントは複数ありますが、最も意識すべきは「糖化」を防ぐことです。
「糖化」とは体の中に取り込まれた「糖質」がタンパク質と結びついて変性する現象を指します。
その結果、AGEと呼ばれる「糖まみれになって劣化した、機能の落ちた老化タンパク」を作り出し、皮膚のコラーゲンを壊しお肌の弾力を失わせてしまうのです。
糖化させない食生活を送るためには、「必要以上の糖質を摂取しない」こと。
お米、小麦(パンや麺類)、お菓子やデザートなど、糖質を多く含む食材は血糖値を急上昇させ、結果として糖化へと繋がってしまいます。
元となる糖を控えれば糖化を防げますが、どうしても食べたい場合は最初に野菜を取り血糖値の上昇を抑えつつ、ゆっくり噛んで食べましょう。
そうすることで糖が血管内で余りにくく、糖化に結びづらくなりますよ。
睡眠で意識するポイント
睡眠もお肌の調子を整えることに一役繋がりますが、ただ寝れば良いわけではなく睡眠の質を意識すべきであると最近の研究で証明されています。
睡眠中に分泌される成長ホルモンは日中お肌が受けた紫外線のダメージやターンオーバーを促進してくれる、頼もしい味方です。
ただ、成長ホルモンは入眠後3時間で分泌されなくなるために、その間に深い睡眠に入ることが大事とされています。
「浅い睡眠(レム睡眠)」と「深い睡眠(ノンレム睡眠)」の1サイクルは90分のため、最も深い睡眠だと言われる第2サイクル目までが勝負ということですね。
寝つきを良くするためには、自分に合う高さの枕を取り入れたり、睡眠の90分前に入浴を済ませ、寝る前にはスマホやパソコンをいじらないなど、すぐ実践できるものもあるので、少しずつ取り入れて睡眠の質を上げていきましょう。
ほうれい線マッサージ
顔のマッサージもほうれい線には効果的で、筋肉のコリをほぐし、顔まわりのリンパを流すことによってむくみが解消されます。
ほうれい線は、むくみや老廃物の蓄積によってできてしまうこともあるため、保湿ケアだけではなくマッサージも習慣づけて、むくみや老廃物を溜めないようにすることが大切です。
マッサージをするときは、手の滑りをよくして肌の摩擦を防ぐために、必ずマッサージクリームやオイルを肌に塗布して行いましょう。
ほうれい線に効果的なマッサージの手順
1. 鎖骨の上あたりからまっすぐ耳の下まで向かって、らせんを描くようにマッサージし、首の前についている筋肉のコリをほぐします。これを2セット行います。
2. 頬骨に中指と薬指を揃えて当て、押し上げます。少しうつむいて、頭の重みを利用して行うのがポイントです。
3. 目頭、眉頭、眉の中央、眉尻、こめかみの順に、中指と薬指で押していきます。頬骨同様、頭の重みを利用して行いましょう。これを2セット行います。
4. 鼻からまっすぐ上にある髪の生え際から、耳の上までの間を、髪の生え際に沿って指で押していきます。
5. 顎先からこめかみに向かって、指の腹でゆっくりと2回引き上げます。引き上げたらこめかみできっちりと止めてください。
6. 小鼻の横から頬骨に沿って、こめかみまで2回引き上げます。
7. 目頭の下あたりから目の下を通って、こめかみまで2回引き上げます。
8. おでこを3か所、眉頭から上、眉の中央から上、眉尻から上へ引き上げます。これも2回ずつ行ってください。
9. 小鼻の横からおでこまで、顔の中心部分を2回引き上げます。
ほうれい線エクササイズ
ほうれい線は、顔の筋肉の衰えが原因でもあります。
エクササイズを行って表情筋を鍛え、たるんだ頬を引き締めることで、ほうれい線の改善が期待できます。
舌回しエクササイズ
1. 口を閉じたまま、舌先を上の唇と前歯の歯茎の間に入れます。
2. 舌を歯茎に沿って、右頬の内側、下唇と歯茎の間、左頬の内側を通り、右回りにゆっくりと1周させます。ほうれい線を舌で内側から押すように回すのがポイントです。それを20回行ってください。
3. 同様に、左回りで20回行います。
舌回しエクササイズは、ほうれい線や二重あごにとても効果があると言われています。しかし、やり過ぎるとエラが張る原因になってしまいます。やる回数を増やすほど効果が高くなるというわけではないので、一番効果的な上記の回数を、毎日無理なく行うようにしましょう。
割り箸エクササイズ
1. 割り箸を横にして、上下の歯でしっかりとくわえます。
2. そのまま口角と頬を上げて20秒間キープした後、口角をゆっくり戻します。
頬の筋肉をしっかりと上げることを意識するのがポイントです。
3. ここまでの流れを10回繰り返します。
顔ヨガ
1. 口を「お」の形になるように小さくすぼめます。ほうれい線や鼻の舌を伸ばすように行ってください。
2. そのままの状態で、目線だけを上にぐっと上げます。おでこにしわが寄らないように注意しましょう。
3. この状態のまま、下まぶたを10回ほどぴくぴくと動かします。
4. ここまでの流れを3セット行います。
まとめ
ほうれい線は加齢だけでなく、様々なことが原因で現れ始めます。
加齢以外でほうれい線ができる原因に心当たりがある場合は、まずはしっかりと改善をして、これ以上の悪化を防ぎましょう。
でき始めてしまったほうれい線を目立たなくするためには、生活の改善や十分な睡眠を取ることはもちろん、毎日の保湿ケアと紫外線対策に気を配れば、自然と改善に繋がっていきます。
スキンケアやマッサージ、エクササイズなどは、きちんと継続することが大切ですので、毎日無理のない程度に行いましょう!
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